プラス思考とポジティブシンキングの誤解に要注意・心配や不安といった負の感情にうまく対処しないと鬱に?

この記事を読むのにかかる時間: 1023

プラス思考がかえって罠に?

うまく物事を進めている人の特徴の一つとして「ポジティブ・シンキング」が挙げられることがあります。

たとえ自分にとって不利な場面や困難な状況になったとしても、それを好機と捉えて前に向かっていくという心構えのことを意味します。

確かにこれは行動力を維持・向上させ、結果につなげる効果的な要素となります。

出典:げんれい工房

ポジティブシンキングは、見聞きしていること、体験していることをどう積極的にとらえるかという思考です。

このポジティブシンキング、いわゆる“プラス思考”と混同しやすいですので、メモをしておきます。

プラス思考は「デジタル大辞泉」によると

何事においても、きっとうまくいくさ、何とかなるものだなどと良い方向に考えが向くこと。特に、悪い状況の中でも前向きに考えること。物事を肯定的にとらえる考え方。

と定義されています。

ポジティブシンキングをさらに拡大し「自分の中にある消極的な感情もすべて目をつぶる」こととして自分の中に生まれた否定的な感情(不安、不快、恐れ、孤独など)をも消し去ろうと努力してしまうことがあるようです。


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これはポジティブシンキングとは少し違う気がします。というか、ムリがあります。

もしいつも積極的な見方をしたいと思い、「すべてをポジティブに捉えること」を目標にするなら、それはかえって自分自身を苦しめてしまうことになってしまいそうです。

GIGAZINEの「怒り・悲しみ・失望など自分の「負の感情」を否定する人はうつ病などの気分障害になりやすい」という記事によると、カリフォルニア大学バークレー校やトロント大学の研究者らの研究について取り上げられており興味深かったです。

ネガティブな感情をジャッジしたり、無理に変えようとすることなく受け入れている人は、より上手にストレスと付き合っているのです」とのこと。

記事によると、2週間にわたって200人以上の被験者に日記をつけてもらいました。それから6カ月後に被験者の精神的な健康状態が調査されたところ、負の感情を否定する内容を日記に書いていた人たちは、自分の感情をジャッジしない人々に比べて気分障害と報告されることが多かったとのことです。

写真はイメージです

負の感情の対処の仕方が肝心

上記の参照記事の研究チームに気になるコメントが。

子どもが抱く感情に対して親がどのような心構えであるのかを聞くことで、子どもたちが自分の感情に対してどう感じ、それがメンタルヘルスにどう影響してるのかを予測できるかもしれません。

まだ研究の途上ではありますが、子どもの感情の処理に対する親の接し方が、発達に影響を及ぼす可能性が指摘されています。

アスペルガーな人は、思ったことそのまま話してしまうという行動パターンがあり、その結果、たびたび怒られます😣。

本人はなぜ怒られたか本心から理解することができず、被害者意識と劣等感を強めてしまいます。

そして二次障がいに近づく一歩として負の感情を持ちやすくなってしまうようです。

親は感情の共有・共感でサポート

負の感情を『持たないように』と無理強いするのではなく、歓ぶ人たちと共に歓び、泣く人たちと共に泣くのが一番です。

以下の本も参考になります

本来の目的とは異なりますが、発達障害を持つ子どもを導く上で助けになりそうな見方も。

この本で批判されている『ポジティブシンキング』は、この記事でいう『プラス思考』。用語が様々な資料で統一化されていないのでさらにややこしいですね。

時間を無駄にしない

自分はダメだ。
世間がダメだ。
社会がダメだ。
否定ばかりしていて、何が生まれますか?
否定からは否定しか生まれません。

負の感情を認識(認知)して処理することが肝心です。切り替える能力を高める必要があります。

マイナスな考え方に費やす時間を限りなく減らすならストレスが減ります。

基本的には、悲しい時には悲しくても大丈夫、ということですね。

用語は定義づけされていないので文脈で判断

※ この記事のタイトルは、2つの語を分けて表現しましたが、世の中で使われている語は様々で統一化されていないです。

ちなみに『プラス思考』という用語、この言葉は、斎藤澪奈子さん(作家、タレント)が『超一流主義』(マガジンハウス)という本で取り上げた考え方のことが始まりのようです。本書でのプラス思考の意味は、起きた物事に対して肯定的に解釈する考え方のことを指しています。この語は日本だけの表現であり、世界的にはPositive Thinkingであるとされています。

現実を敢えて直視しなかったり、自分の負の感情をジャッジして無理に変えようとしたりすることには無理があるのではないか、ということです。

プラス思考と呼ばれていたり、ポジティブシンキングと呼ばれていたり。

ハウツー本の内容を無思考のまま受け入れるだけでは、難しいことも

一つ疑問が残るとすれば、負の感情自体が必ずしも正しいわけではないということです。

たとえば、『この場面で、感情をあらわにしてはいけない』という時もあり、感情を爆発させてしまった場合に、親としてなだめたり叱ったりするのはやむを得ないです😣

単なるわがままや自己中心的な態度によって引き起こされる負の感情には、その思考自体を正したほうが本人のためになる場合があります。

子育ては一筋縄にはいかず、無思考のまま本で読んだことだけを追いかけるのは無理がありますね。難しい😥…。

おっと!この『難しいな』という悩ましい感情も、うまく対処して一歩前進😊

ポジティブシンキングのまとめ

  • プラス思考とは異なります。根拠のない楽観ではないです。
  • 負の感情に目を背けず、うまく対処することによって、発達障害を持っていたとしても二次障がいを未然に防ぐことが可能です。
  • 負の感情を持ってしまう状況に直面した場合は、変えられない事実の闇の中で、一片の光を見つけていく過程(努力と能力と周りのサポート)が必要です。
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2015年から家族でマレーシアに引っ越してきました。フィービィという名前はマレーシアに来た時に、友だちが名付けてくれました。7月7日京都生まれ。今はジョホールバルに住んでいます。いまハマっていることは、ピアノと縄跳びです。弟が一人います。父の手ほどきを受けながらブログを熱く更新中❗️と言いたいところですが、まだまだタイピングはできず・・・読者としてアーダコーダいう担当です。

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