(日本語) 悠久の時を超えた歴史ロマン ー カンボジアのシルク織物の工房を訪ねて

この記事の所要時間: 61

(日本語)

プノンペン近郊のシルク織物の工房を訪ねてみます

フランスの植民地時代にはヨーロッパにカンボジアシルクが輸出されていた記録も残っているそうです。カンボジアは内戦の前はシルクの織物産業が盛んで、王宮には王族専用の布を織る工房がありましたが、内戦により織物産業が一時的に衰退しました。プノンペン市街に注ぎ込むメコン川の中州「コッ・ダイ(コッが島という意味)」はシルクアイランドと呼ばれるとおり、カンボジアシルクの産地として知られています。

カンボジアのアンコール王朝時代には、王宮に、王様やその家族のために布を織る工房があったとされ、フランスの植民地時代には、カンボジアからヨーロッパに向け、シルクが輸出されていた記録もあるそうです。
カイコとその餌となるクワの原種の起源が、カンボジアのあるインドシナ半島だそうです。

シルクアイランド・コミュニティ公園への行き方について

今回見学に訪れるのは、『シルクアイランド・コミュニティ公園』。プノンペン市街からの行き方については先回の記事に記しました。

フィービィ
フィービィ
シルク織物ってなぁに?

蚕(かいこ)の繭(マユ)

養殖している蚕が作り出す生糸を伸ばして、織物にしていきます。



まず目に入るのは蚕の養殖の様子。クワの葉を与えられた蚕がすくすくと育っています。

3cm〜5cmサイズの蚕

蚕はとてもやさしい昆虫です。かんだり、さしたりしません。

ジェームス
ジェームス
わぁ〜小さいね。

英語によるガイドのサービスがありますが、大勢の観光グループがきているためにすべてのガイドさんが出払っていました。
作業中の工房の皆さんがカンボジア語で説明をしてくれます。


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観光客増加中

この場所が知られてきたのか、欧米人の観光客も年々増えています。

糸紡ぎ機を使って、糸を紡ぎます。

少しの体験ができるように、幾つかの機器が操作できる状態で置いてあります。

生糸が出来上がるまで

蚕は、脱皮して蛾になるまで蛹(さなぎ)を作り仮眠状態に入ります。

このとき鳥類、風雨・細菌などの天敵から身を守るために繭(マユ)を作って、少しのことですぐに傷ついてしまう蛹を保護します。このマユがシルクの元になります。

天井から下がっている手作りの『まぶし』からマユを取り出します。蚕が作ったマユを手で取り集めます。

マユをとり集めます

マユを煮込みます。そのままにしておくと、マユの中の蚕は成虫になって穴を開けてマユに穴を開けて出てきます。
マユに穴が開いてしまうと生糸として使うことができなくなるので、煮込んで蚕を殺してしまいます。

ゴールデンシルクです

カンボジアのシルクは、金色です。マユが金色の生糸でできているからです✨

マユを取って煮込みます

糸を取り出します

煮込み終わったマユを取り出し、手作りの糸車を使って糸を取り出していきます。生糸は取り出した時点でも綺麗な黄色です。糸は細いですが簡単には切れないしっかりした強さがあります。

手作りの機械を使って糸を取り出します。

ピッカピカ✨の金色

織り機を使って金色の生糸を織り込んでいきます。出来上がりは幾何学的な模様が作られるように織り込んで行かれます。伝統技術が光っています。

王族に献上されるシルク

王族に献上されるだけあって、非常に美しい仕上がりになります。



様々な色があります

金色の他に、紫、緑、赤、水色など様々な色があり、どれも光沢があり、綺麗です。
蚕のマユが黄色で、この繭から黄金色の糸を紡ぐが出来ます。これは一切品種改良がされていないからこそのもの天然色だそうです。ちなみに他国では品種改良をして白いマユを採取して着色します。



伝統技術が継承されています

原始的な機織り機ですが、両手両足を巧みに使って操作してています。生地は少しずつ出来上がっていきます。

機織り機を巧みに操る工房の女性職人

Youtubeに映像がありました


My Trip to Mekong Island (Silk Island) Phnom Penh, Cambodia : メコン・アイランド (シルク・アイランド) プノンペン、カンボジア

カンボジアの伝統産業である製糸業工房は

お昼の時間に訪問すると、工房の職人は昼食に出かけているために居なくなります。機織り機の状態はそのままに残してくださっているので出来上がっている生地を間近で見ることができます。




休憩できる場所が幾つかあります

公園内には茅葺屋根の高床式の部屋が幾つかあります。

各部屋は簡素な作りで、大人2人分が横になるスペースがあります。扇風機や電源が各部屋にあります。



高床式の休憩所以外にも四阿(あずまや)やハンモックがあり、横になって休んでいる人も居ます。

緑のトンネルやブランコも(その他の写真)

店舗名
Silk Island Community
住所
Silk Island Phnom Penh
GPS
11.640226, 104.938724
運営会社URL
https://suntourspp.wordpress.com/

カンボジアのシルク織物の工房のまとめ

  • 英語のガイドを聞くことができます。蚕の養殖から、生地ができるまでの工程をすべて見ることができます。
  • 黄色のシルクはカンボジアならでは。
  • 伝統の機織り機や紡ぎ機は原始的な作りです。工房の職人たちが巧みに操っています。
  • 年々、海外からの旅行客が増えていっています。だんだん穴場的ではなくなってきました。
  • 工房以外にも休憩できるところがあります。雨をしのげるところもたくさんあり、全天候型の観光スポットです。

 

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2015年から家族でマレーシアに引っ越してきました。フィービィという名前はマレーシアに来た時に、友だちが名付けてくれました。7月7日京都生まれ。今はジョホールバルに住んでいます。いまハマっていることは、ピアノと縄跳びです。弟が一人います。父の手ほどきを受けながらブログを熱く更新中❗️と言いたいところですが、まだまだタイピングはできず・・・読者としてアーダコーダいう担当です。

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